近視と調節範囲(Nikon近視50リリース)

Nikonから新発売された「近視50」というレンズ

+1.50加入のみというニッチな商品なのですが、コレにはNikonさんの優しさが詰まっているんです。

そして、写真やムービーが分かりやすくてとてもいいです。

近視50

身近に居ませんか?こういう方…

でも、どうしてこういう風になるのでしょうか?

ひとつづつ見ていきましょう。

正視(調節休止状態)
正視
調節休止状態のとき、遠くからきた平行光束が網膜で結像する眼です

無調節で遠くがハッキリ見えています。

近くを見る時は水晶体の厚みを変化させてピント合わせをしています。

私達は無意識のうちに視距離に合わせて水晶体の屈折力を変化させて網膜に結像させているんです。

これを調節といいます。

調節 (遠見時近見時)

上図で赤く印した毛様体筋の収縮、弛緩により、水晶体の厚みを変化させて遠くと近くのピント合わせを行っています。

近くを見るときは毛様体筋が収縮することによりチン氏帯が弛緩し、水晶体が自己の弾性によって形状を変えて屈折力を高めています。

また、加齢により水晶体の弾性は低下し、充分な調節ができなくなります。

これがいわゆる老眼です。誰にでもやってきます。私にもやってきました。

ではこの正視眼が3D調節した時はどうなるかというと、こうなります。
正視3D調節
3D調節して眼前33.3cmでスマホをハッキリ見る事ができるんですね。

ここからが本題です。

近視(調節休止状態)
近視
調節休止状態のとき、遠くからきた平行光束が網膜の前方で結像する眼です

無限遠の一点からくる光を見るとA-A’のようなボケた像しか得られません。
近視AA'
ではこの近視眼が調節休止状態で明視している点はどこなのでしょう?

上図の赤い屈折角を変えずに網膜で結像するようにしてみましょう。

すると、こうなります。
近視遠点
緑で印したRになります。これを遠点といいます。Rより遠くはボケます。調節力を有していれば遠点より手前は調節を行うことで明視することができます。フルパワー頑張って焦点の合っている点を近点といいます。近点より手前はボケます。

遠点から近点までのピント合わせ可能な空間が調節範囲、正視眼、近視眼では=明視域となります。

近視は皆さんご存知の脇が分厚いマイナスレンズを装用する事により補正できます。
近視補正

では「-2.00Dの補正レンズによって完全補正となる眼」があったとして「調節力5Dの場合」「調節力2Dの場合」の調節範囲をそれぞれみていきましょう。

[調節力5Dの場合]
調節力5D
裸眼だと眼前50~14.3cmまで明視することができます。50cmより遠くはボケます。

-2.00Dの補正レンズを装用した場合、∞~20cmまで明視することができます。

この様に補正時、調節範囲は変化します。

[調節力2Dの場合]
調節力2D
裸眼だと眼前50~25cmまで明視することができます。50cmより遠くはボケます。

ある人はこう言うでしょう「私は眼鏡を外せば近くが見えるから老眼じゃない」と。

では、-2.00Dの補正レンズを装用した場合、調節範囲はどうなったでしょうか?

∞~50cmまで明視することができます。これはフルパワーで50cmという事です。

この人がスマホを見る時どうするかというとこうするんです。

近視50

では、この人が2段階弱めの-1.50Dのレンズを装用した場合、明視域はどうなったでしょうか?
ー1.50Dで補正
2m~40cmまで明視することができますが、2mより遠くはボケます。

この人が5メートル先の掲示板を見たい時どうなるかというとこうなるんです。

近視50

ここで仮にこの人が遠方を-2.00Dで完全補正した「近視50」を装用した場合をみてみましょう。
-2.00D近視50
こうなります。∞~28.6cmまで明視することができます。

すると、この人はこのような表情になります!!

近視50

+1.00加入から累進へ移行をおすすめしますが、この+1.50加入のみというのがミソで単焦点レンズからスムーズに移行しやすいんですね。

加入度数が+1.75D、+2.00D、+2.25D、+2.50Dと増えていくにつれて、ユレ、歪みも増していくので壁が高くなるんです。。

専用設計まで作ってしまうNikonさんからの「まだ間に合うよ」の優しさ伝わりましたか?

以上を踏まえたうえで是非ムービーもチェックしてください。

長くなりましたが「近視50」お試しできます。

近視50

今後の長い眼鏡ライフの分かれ道です。

Nikon 近視50